詩経国風:衛風篇から「木瓜」を読む。(壺齋散人注)
投我以木瓜 我に投ずるに木瓜を以てす
報之以瓊琚 之に報ゆるに瓊琚を以てす
匪報也 報ゆるに匪ざる也
永以為好也 永く以て好みを為さんとする也
投我以木桃 我に投ずるに木桃を以てす
報之以瓊瑤 之に報ゆるに瓊瑤を以てす
匪報也 報ゆるに匪ざる也
永以為好也 永く以て好みを為さんとする也
投我以木李 我に投ずるに木李を以てす
報之以瓊玖 之に報ゆるに瓊玖を以てす
匪報也 報ゆるに匪ざる也
永以為好也 永く以て好みを為さんとする也
あなたたちはわたしたちに木瓜を贈ってくれました、わたしたちはそのお返しに瓊琚を贈ります、単にお返しというにはとどまりません、これを機会に長いお付き合いをしたいと思うのです
あなたたちはわたしたちに木桃を贈ってくれました、わたしたちはそのお返しに瓊瑤を贈ります、単にお返しというにはとどまりません、これを機会に長いお付き合いをしたいと思うのです
あなたたちはわたしたちに木李を贈ってくれました、わたしたちはそのお返しに瓊玖を贈ります、単にお返しというにはとどまりません、これを機会に長いお付き合いをしたいと思うのです
贈答の歌であるが、これは国同士の贈答を歌ったものだ。衛が北荻によって侵略されたとき、斉の王が兵隊を出して衛を防御し、その上多くの物資を送ってこれを助けた。この詩は、それに感謝して衛の人が歌ったものである。
三節からなるが、そのいづれもが同じような文言を重ね、感謝の気持の連綿たるを訴えている。
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