李白の七言絶句「山中幽人と對酌す」(壺齋散人注)
兩人對酌山花開 兩人對酌すれば山花開く
一杯一杯復一杯 一杯一杯また一杯
我醉欲眠卿且去 我醉ひて眠らんと欲す卿且(しばら)く去れ
明朝有意抱琴來 明朝意有らば琴を抱いて來れ
二人向かい合って飲めば山中の花が開く、一杯一杯また一杯と杯は進む、私は酔って眠くなったゆえ、貴殿はしばらく席をはずしてくれ、明朝もしよろしければ琴を携えて来てくれたまえ
幽人とは隠者のことだから、道士仲間と考えてよい、その仲間と杯を重ねてすっかり酔ってしまった、だからいったん席をはずしてまた明日来てくれたまえ、その際には琴を携えることを忘れないように
李白はこの詩の題材を宋書陶淵明伝からとっているのだが、それは別において、道士仲間との気楽な交流が目にみえるようである。
関連リンク:李白:漢詩の注釈と解説
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