李白の七言律詩「友人を送る」(壺齋散人注)
青山横北郭 青山北郭に横たはり
白水遶東城 白水東城を遶る
此地一爲別 此の地一たび別れを爲し
孤蓬萬里征 孤蓬萬里に征く
浮雲遊子意 浮雲 遊子の意
落日故人情 落日 故人の情
揮手自茲去 手を揮って茲(ここ)より去れば
蕭蕭班馬鳴 蕭蕭として班馬鳴く
青々とした山々が町の北に連なり、白く輝く水が町の東を廻っている、この地で別れを告げ、君は孤蓬のように遥かかなたに旅立っていくのだ
浮雲は旅人の心のようにただよい、落日は私の情を物語っている、手を振って分れゆけば、悲しそうに馬がいななく
李白の七言律詩の代表作といえるものだ。李白は律詩をあまり得意とはしなかったが、ここでは対句を巧みに使いこなして、見事な効果をあげている。
関連サイト:
コメントする