李白の七言絶句「永王東巡の歌」(壺齋散人注)
二帝巡游倶未回 二帝巡游して倶に未だ回らず
五陵松柏使人哀 五陵の松柏人をして哀しましむ
諸侯不救河南地 諸侯は救はず河南の地
更喜賢王遠道來 更に喜ぶ賢王の遠道より來るを
皇帝も上皇も都を離れて巡遊され、まだ帰ってこられない、五陵の松柏がさびしげに見える、諸侯は誰も河南の地を平定できないが、喜ぶべきことに賢王が遠くからやってこられた
李白が永王の船に乗って、長江を東へと下るときの作だろう、李白はこの時点では、永王に全面的に信服していたようだ
五陵は唐王朝歴代皇帝の墓、守るべき人が都を追われて不在なので、そこの松柏が人々を悲しませるという意味である
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