李白の七言絶句「族叔刑部侍郎曄及び中書賈舍人至に陪して洞庭に遊ぶ」(壺齋散人注)
洞庭西望楚江分 洞庭 西に望めば楚江分る
水盡南天不見雲 水盡きて 南天 雲を見ず
日落長沙秋色遠 日は長沙に落ちて秋色遠し
不知何處弔湘君 知らず 何れの處にか湘君を弔はん
洞庭湖の西を望めば楚江の流れがいく筋にも分かれている、その水が尽きるところ、南の空には雲ひとつ見えない、日は長沙のあたりに沈んで秋の色が深まる、かの湘君をどこに弔ったらよいのだろうか
李白は恩赦の知らせを受け取ると、長江を下って洞庭湖までやってきて、岳陽にしばらく滞在した。この詩はその折のもの。湘君とは洞庭ゆかりの伝説上の婦人。楚辞に見える。
長沙の地名を見た途端、昔見たニュースだったか、見に行った長沙の遺物展だったのかはっきり憶えてないのですが、甦って来ました。
其処の遺跡からほぼ完全な状態のミイラが発掘され、丁重に葬られたXX侯の夫人だったらしいのです。 彼女は夏に死んだらしいと言う事まで判って。。。 胃の内容物を調べたら瓜の種があったそうです。 その季節の旬のものを食べてから、高貴な人は亡くなったようです。