杜甫の五言律詩「龍門」(壺齋散人注)
龍門橫野斷 龍門 野に橫たはりて斷ち
驛樹出城來 驛樹 城を出でて來る
气色皇居近 气色 皇居近く
金銀佛寺開 金銀 佛寺開く
往還時屢改 往還 時に屢ば改り
川陸日悠哉 川陸 日に悠なる哉
相閲征途上 相ひ閲す 征途の上
生涯盡几回 生涯 几回にか盡きん
龍門が平野の中にそびえたち、並木が洛陽から連なっている、その皇居の雰囲気がここまで伝わり、金銀で飾られた仏閣が身近に見えるようだ
ここへはしばしばやってくるが、自然のたたずまいは変わらぬまま、道すがら行き違う人の顔を見ては、生涯何度訪れることができるかと自問するのだ
龍門は洛陽郊外にある切り立った岩山で、石窟のあることで知られる。詩の中でいっているように、杜甫は何度もここに足を運んだようだ。
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