杜甫の七言律詩「九日、藍田の崔氏が莊」(壺齋散人注)
老去悲秋強自寬 老い去って悲秋に強ひて自ら寬(ゆる)うし
興來今日盡君歡 興來って今日君が歡を盡す
羞將短髪還吹帽 羞づらくは短髪を將て還た帽を吹かるるを
笑倩旁人為正冠 笑ふらくは旁人を倩って為に冠を正すを
藍水遠從千澗落 藍水遠く千澗より落ち
玉山高並雨峰寒 玉山高く並びて雨峰寒し
明年此會知誰健 明年此の會知んぬ誰か健なる
醉把茱萸仔細看 醉ふて茱萸を把って仔細に看る
老いぼれた自分は悲愁に心のくつろぎを得ようとして、今日は君が心づくしのもてなしを受けた、恥ずかしいことに短くなった髪は風に吹かれる帽子を支えることができず、笑うべきことに人に頼んで冠を正したりする始末
藍水の流れは遠い谷間から落ち来り、並び立った山々に雨が寒そうに降りしきっている、明年もこの会を催せるかどうか誰にもわからぬ、酔った自分は茱萸の実を手に取りしげしげと眺めたりするのだ
乾元初年秋、藍田の崔氏が莊で重陽の節句を祝った際の詩。中国では古来、毎年の9月9日を重陽の節句とし、家族や友人とともに丘に上って、互いの無事を祝いあう風習があった。
その折男子は髪に茱萸をさす風習があったが、すっかり髪の短くなった杜甫には、冠もまともにかぶれない。これではあえて酔おうとしても酔えないではないか、そんな杜甫の悲しみの声が聞こえてきそうな詩だ。
関連サイト: 杜甫:漢詩の注釈と解説
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