世界文学のうちでも、ロシア文学はもっともユーモア感覚に満ちたものだった。ゴーゴリの一連の作品は、これが人間の生き様かと、深刻に考えさせられるものがある一方、人をして哄笑させずにはいない、底抜けのユーモアに彩られている。
笑いが横溢する文化は、人が作り得られる限りの、もっともすばらしい文化といえる。
ところが、いまのロシアほどユーモアと無縁の社会はないと、ロシアの良心といわれる人々が嘆いているという。
なにしろ、プーチンを笑いの種にしようものなら、それを書いた本人は無論、手を貸した連中まで十把一絡げに弾圧される。弾圧などというと、少しはスマートに聞こえもするが、ロシア社会における、権力の弾圧とは、人が人であることを忘れさせられるほどえげつないものだ。(上の風刺画は、ロシアのWEBサイトに投稿されたもの)
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