上の写真(AFP提供)は、サッカー、イラン元代表の一時妻で、本妻を殺害した容疑で処刑されたシャーラ・ジェード(Shahla Jahed)
この事件は不透明なところが多く、アムネスティ・インターナショナルなどは、冤罪の可能性が高いとして、処刑の中止を要請していたが、12月1日に最高裁で有罪が確定すると、その日のうちに絞首刑が執行されるというスピードぶりだった。
イランでは、殺人罪は無条件で死刑なので、有罪確定即死刑執行という段取りもありうる話なのだ。日本のように、死刑が確定してから執行されるまでに、何年もかかるということはない。
ちなみに、今年中にイランで執行された死刑は146件、昨年は少なくとも270件だったという。日本の場合は昨年が7件、一昨年が15件、その前の年が9件、この数字はそれ以前に比べて増加傾向にあるとされるが、イランとの相違は余りにも大きい。しかも、1070年代に死刑が確定して、未だ執行されていないものもあるそうだ。(Wikipedia のデータから)
ところで一時妻とはどういうことか。
イスラム教シーア派の掟では、男女は合意した一定の期間に限って、結婚することができる(一時的な結婚)、その期間が過ぎた後は更新もできるが、いったん婚姻関係は解消される。また男性は、本妻は4人までもつことができ、一時婚の妻なら何人でも持つことができる、これに対して女性は1度に1人の男性としか結婚できない。
随分不公平な掟のように見えるが、女性はやりようによっては、何度でも結婚できる自由が認められているとも解釈できる。
なお、殺人のほか、強姦、武装強盗、麻薬取引、姦通にも、無条件に死刑が適用されるということだ。
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