日本が打ち上げた金星探査衛星あかつきは、残念ながらミッションの遂行に失敗した。
今年の5月21日、H2Aロケットで打ち上げられたあかつきは、およそ5億キロの宇宙の旅を経て、7日の朝、予定通り金星の上空550キロの地点に到着した。午前8時49分に、速度を緩めて金星を回る軌道に入るため、エンジンの逆噴射を行ったところ、消息を絶ったまま一時間ばかりが過ぎた。この間に何かが起きたらしく、あかつきは周回軌道に入ることなくそのまま通り過ぎてしまったのだ。
どうやらあかつきは、逆噴射の直後に、非常事態に際にとる「待避姿勢」に入り、そのため軌道に入るために必要な12分の逆噴射時間が確保できなかったようなのだ。その原因は今後の究明にまつほかはない。
今後のあかつきは、金星の周回軌道ではなく、太陽の周囲を公転することになるという。だから宇宙の闇の彼方に消えたわけではないらしい。
6年後(2016年12月)にあかつきは金星から370万キロの地点を通過する。その際に、軌道修正して、再び周回軌道に乗せるための努力をすることは不可能ではないらしい。
これで日本は、1998年ののぞみの失敗に続き、惑星探査衛生のセッティングに二度続けて失敗したことになる。
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