ドイツのドルトムント市が売春婦に課税、という記事を読んで、おやと思った。課税するというからには当然、売春は合法的な行為なのだろう。
そこで調べてみたところ、ドイツでは2002年に売春が合法化され、現在では全国に40万人もの職業売春婦が存在するという。ドイツのほかにも、売春が合法的な国は、オランダ、ベルギー、イギリス、フランス、イタリア、スペインなど、ヨーロッパの大多数に上るというから驚きだ。もっとも多くの国では、売春行為そのものは合法としつつも、斡旋や売込みなどは違法としている。売春してもいいが、それをビジネスの種にすることは許さぬということらしい。
ドルトムント市では、快楽税と称して、個々の売春婦に対し、仕事をする日一日につき8ユーロの鑑札を発行して、税収を図るそうだ。他にも、赤線地帯を指定して、そこに立ち入るものに対して入場税を徴収するという案も検討されたそうだが、これは徴税技術上の理由から退けられた。
この税制からあがる税収は年間約75万ユーロ、市の赤字は一億ユーロというから、一パーセントにもならないが、それでも火の車を少しでも冷やすのに役立つというわけだろう。
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