いまやキリスト教圏の国々ではカーニヴァルの真最中。カーニヴァルといえばリオをはじめ南米が有名だが、ヨーロッパ諸国でも、カトリック文化圏を中心に、いまなお盛んに行われている。そんな中で最近とみに有名になったのが、ベルギーの小さな都市バンシュのカーニヴァル(Carnaval de Binche)だ。
中世のカーニヴァルの伝統をそのまま受け継いでいるとされる貴重な行事で、2003年に世界遺産に指定された。
ここのカーニヴァルは、仮装行列が見ものだそうだ。およそ6週間前から準備が始まり、四旬節の初日の3日前の日曜日から、ピエロやモックキングのパレードが催され、マルディ・グラの火曜日には、ジルという道化に扮した市民が一大パレードを催す。
ジルには誰でもなれるというわけではなく、生粋の市民であることが条件だ。蝋で作った特別の仮面をかぶり、グリーンのめがねをつけ、華やかな民族衣装をまとった道化役たちが、パレードをした後、中央広場でジルダンスを踊る。
わずか3万人ちょっとの小さな町だが、ほとんどの人がこの祭りに参加し、中世以来の昔から変わらぬ共同体の一員であることを喜び合うという。(写真はロイター提供)
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