蘇軾の七言絶句「望海樓晩景五絶」(壺齋散人注)
青山斷處塔層層 青山斷ゆる處 塔層層
隔岸人家喚欲應 岸を隔つる人家 喚べば應へんと欲す
江上秋風晩來急 江上の秋風晩來急なり
為傳鐘鼓到西興 為に鐘鼓を傳へて西興に到る
青山の断えたところの塔が高々と聳えている、対岸の人家は呼びかけると答えてくれるようだ、川を吹き渡る風が夜になって激しくなり、鐘の音を対岸の西興まで運んでくれる
望海樓は鳳凰山の中腹にある楼で望潮樓とも呼ばれた。そこから銭塘江が望めたからだろう。なお鳳凰山は西湖と銭塘江との間に位置し、北に西湖、南に銭塘江を望んでいる。
西興は銭塘江の南岸にあり、鳳凰山とは川を挟んで対岸にあたる。それが望海樓からは目と鼻の先に見えたのであろう。
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