中国文化部(文部省)は、アメリカの人気歌手レディ・ガガさんや日本人歌手の歌を含む100曲を禁止曲に指定し、これらの曲を含むサイトを9月15日までに削除するように命令した。従わない場合には罰則が適用される。
100曲の大部分は中国や台湾の歌手の曲だが、レディ・ガガ(6曲)、ケイティ・ペリー(2曲)、ブリトニー・スピアーズ(1曲)のほか、10年以上前にリリースされたバックストリート・ボーイズの「I Want It That Way」も含まれている。日本人としては平井堅さん(「いとしき日々よ」など4曲)、倉木麻衣さん(「もう一度」)が含まれているそうだ。
中国や台湾の歌はいざ知らず、平井さんの歌までが何故禁止されるのか。首をひねる向きも多いことだろう。
中国文化部の言い分によれば、これらの曲は「悪趣味で品のないコンテンツ」を含んでおり、中国の「文化的安全を脅かす」からだという。
平井さんの歌のどこが「悪趣味で品がない」のか、筆者には分からない。少なくとも日本人なら誰でも、平井さんの歌が下品だなどとは思っていないはずだ。レディ・ガガの歌にしても、それが中国の「文化的安全を脅かす」などとは、当の中国人自身も思っていないはずだ。
それはそれとして、いまどきネットのコンテンツを検閲して、権力の意にそぐわないものは徹底的に弾圧しようとする姿勢が、21世紀の世の中に、しかもいまや大国といわれる中国でまかりとおる、そのことが我々を驚かせる。(写真はCNNから)
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