先日格闘技のリングに上がったプーチンに対して観客がブーイングの嵐を浴びせかけるという珍しい事態が起こったそうだ。この様子を早速反体制ブログで知られるアレクセイ・ナヴァーリヌィ(А. Навальный)氏が動画で紹介したところものすごい反響があったという。
モスクワの競技場でロシアの格闘家フョードル・エメリャエンコとアメリカの総合格闘競技家ジェフ・モンソンが対決。血だらけの試合はエメリャンコの勝利に終わったが、これを客席で見ていたプーチンがどういうわけか、リングの上に上ってスピーチを始めた。それに対して観客がブーイングと口笛で答えたというのだ。
プーチンが公衆の面前でスピーチするときは事前に綿密な準備がなされるのが常で、今回のように即興のスピーチをするというのは異例のことだ。格闘技好きのプーチンのことだから、ロシア人の勝利につい興奮して、羽目を外したのかもしれない。
ともあれこれは、絶対と云われたプーチンのカリスマ性に影がさしてきていることの証拠だ、と穿った見方をする向きもある。
ナヴァーリヌイ自身は「一時代の終わりだ」とコメントをだし、リベラル派のウェブサイト「gazeta.ru」は、「公共のイベントでプーチン氏に対する嫌悪感が発露されたことなど、いまだかつてなかった」とコメントした。
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