ロベール・デスノスの「お利口さんのおとぎ歌」から「蝙蝠(La Chauve-souris)」(壺齋散人訳)
四旬節の中日や カーニバルの日には
サテンのマスクをかぶるものさ
でもお祭りが終わるとマスクはどこへ?
たそがれの中を飛び回るのは
毛むくじゃらの怪物 羽のない鳥
星が輝きだすころに
洞穴から飛び立つんだ
黒いマスクをした蝙蝠が
四旬節とそれに続くカーニヴァルには、節目としてお祭りが催され、人々は仮面行列をします。そのなかでもっとも人気のあるのが、蝙蝠の仮面、それが本物の蝙蝠のイメージと重なり合っているのが、この詩の内容です。
La Chauve-souris
Robert DESNOS Recueil : "Chantefables"
À mi-carême, en carnaval,
On met un masque de velours,
Où va le masque après le bal ?
Il vole à la tombée du jour.
Oiseau de poils, oiseau sans plumes,
Il sort, quand l'étoile s'allume,
De son repaire de décombres.
Chauve-souris masque de l'ombre
関連サイト:フランス文学と詩の世界 >ロベール・デスノス
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