生物学的には男として生まれながら、女としての性同一性を感じる人々を、最近の日本語ではニューハーフというのだそうだ。女として生まれながら、男としての性同一性を感じる人々については、そうはいわないらしい。もともと芸能界起源の言葉だという。
このニューハーフのことが中国でも話題になり、近年は彼らが積極的に自己主張するようにもなった、と人民網などは伝えている。中国語では彼らのことを「偽娘」というのだそうだ。「半」ではなく「偽」というところが、中国人のトランスジェンダー観の現在を物語っているようで面白い。
写真(新華網から)は、武漢東湖牡丹園のアニメ・マンガフェスティバルで演じられた「倩女幽魂」の舞台。演じているのは、武漢の各大学から集まった偽娘で構成される劇団「愛麗絲(アイリス)偽娘団」のメンバーだ。
もっともこの偽娘団は、本物のニューハーフというよりは、アニメや漫画を愛するあまり、そのまねをしてみただけで、自分たちは決して「女装マニア」や「変態」ではないと語っているそうだ。
こんなところにも、中国人のトランスジェンダー観が色濃く表れている、ともいえよう。
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