大国の指標の一つとして20-50クラブというのがあるのだそうだ。一人当たり国民所得が2万ドル以上で、人口が5000万人以上の国からなる。豊かな経済大国といったイメージだが、韓国はその7番目のメンバー入りを果たした。
これまでにメンバーだったのは、日本、アメリカ、フランス、イタリア、ドイツ、イギリスの6か国だった。いずれも経済大国に相応しい内実を備えている。
ユン・チャンヒョン金融研究院長によれば、第二次大戦以降の独立国で20-50クラブに加わるのは韓国が初めてということだが、たしかにここ20-30年間の韓国の経済発展には目覚ましいものがあった。
韓国の経済発展は、国をあげての世界進出(つまり輸出)に支えられている。さらにそれを支えているのが優秀なモノづくりの技術だ。モノづくりの先輩格である日本は、いまや韓国に追い抜かれそうになってさえいる。
しかし、経済発展の恩恵が国民の間に広く行き渡っているかといえば、必ずしもそうではないらしい。拡大する富が国民各層に十分に行き渡っておらず、富裕層はますます富裕になる一方、貧困層が増大し、いわゆる格差が広がっていることは、日本と似た状況らしい。
それ故、韓国の人々は、自分の国が20-50クラブ入りしたからといって、大国になったという実感はなかなか持てないでいるのだそうだ。
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