水彩で描く折々の花:花瓶に活けた花束(壺齋散人画)

水彩画を描き始めてかれこれ10年近くになる。もとより素人の手慰みだから、赤面せずに人様に見せられるものではないが、それでも根気よく続けているうちに、少しは絵らしいものになっていくのを、自分ながら感心にも思い、またそれを励みにしてきた。
当初はもっぱら風景画を描き、それも東京の失われ行く古い街角を描いては、それに短い文章を付して、ホームページに掲載したりもしてきた。(その成果は筆者のサイト「東京を描く」に収めてある)
最近は花の絵を描くようになった。花は水彩で描くのにもっとも適した題材だ。筆者の個人的な好みとしては、安野光雅の花の絵が気に入っており、あのように描きたいと常々思っているが、しかしただの物真似では、自分で見ても面白くなかろう。
自分のスタイルを確立するということは、案外難しいものだ。先生について教えてもらえば、技術は早く向上するだろうが、とかく先生の物真似になりがちだ。かといって自己流でスタイルが身に付くわけでもない。
才能に乏しい人にあっては、やはり試行錯誤を重ねながら、多くの絵を描き続けることが、スタイル発見の王道なのだろう。生きている間にそこにたどりつけないとしても、それは自分の運命だと思って割り切るしかない。
これまで描き続けた風景画の方は、別のサイトで発表する場を設けているので、このブログサイトでは、主に花の絵を紹介していきたいと思う。
これはその第一歩、花瓶に活けた花束の絵である。アメリカの水彩画家チャールズ・リードの絵に触発されて描いたものだ。
関連リンク: 水彩画を楽しむ