ピカソの1930年代初期の傑作「緑の葉と裸婦(Nude, Green Leaves and Bust)」が、ロンドンのテート・ギャラリーで一般公開されることになったそうだ。ピカソの作品の中では幻の名画扱いで、これまでに公開されたのはピカソ生誕80周年記念のときだけだった。今回は所有主の特別の好意で、テート・ギャラーに貸し出されたということだ。
この絵は、昨年のクリスティーのオークションに出され、史上最高価格の1億600万ドルで落札された。落札者の名はいまだに明らかになっていない。この絵がその前にオークションで落札されたのは1951年、そのときの落札価格はわずか19800ドルだった。
ピカソはこの絵を1932年のある日に、たった一日で書き上げたということだ。モデルになったのはマリー・テレーズ・ワルテル(Marie-Thérèse Walter)、ピカソは1927年に当時17歳だったマリーに地下鉄駅で出会い、一目ぼれをした。しかしこの絵を描いた3年後の1935年に、ドラ・マール(Dora Maar)という新しい女性が現れると、彼女との関係は終わりを告げた。
この絵は、大胆な構図といい、豊かな色使いといい、30年代のピカソの代表作といってもいいものだ。(写真は Guardian から)
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