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漢詩と中国文化




2007年6月18日

移居:陶淵明南村に移る

陶淵明は、義煕四年(408)火事に遭い、帰去来の詩に歌ったあの園田の居を消失した。陶淵明はそこに家を再建する代わりに、翌年、南村というところに移居した。場所は不明であるが、柴桑からはそう遠くはなかったのではないか。

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2007年6月19日

庚戌歳九月中於西田穫早稻:陶淵明収穫を歌う

庚戌歳は義煕六年(410)、陶淵明46歳。田舎に閑居して、農耕生活を営み、長沮傑溺の古の聖人に思いをはせる。淵明の理想とする生き方を歌った詩である。

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2007年6月25日

酬劉柴桑:陶淵明

陶淵明は、南村の居に移ってからも、故郷の柴桑を忘れたわけではなかった。また、故郷からも帰ってくるようにとの呼びかけがあったようだ。

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2007年6月26日

陶淵明:五月旦作、和戴主簿

陶淵明は、田園の一角に隠棲したとはいえ、世間との交渉を全く断ったわけではなかった。時には、役人たちとも交わり、詩のやりとりなどをしている。

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2007年7月 2日

陶淵明:贈羊長史 (劉裕の北伐)

義煕十二年(416)、劉裕は北伐を行い、翌年には長安に攻め上って後秦を滅ぼした。この知らせは、久しく中原の地を異民族に奪われていた漢人たちをいたく感激させた。陶淵明もその一人であった。

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2007年7月 3日

陶淵明:於王撫軍坐送客(王弘との交友)

義煕十四年(418)陶淵明が54歳の年、王弘が江州刺史として赴任してきた。王弘の王氏は山東朗邪の出身であり、当時の晋にあっては最高の家柄を誇っていた。その王弘がすでに隠士として名をあげつつあった陶淵明を尊重し、何かと淵明の世話を焼いた。陶淵明は著作佐朗に推挙されて断っているが、これも王弘の推薦によったものだといわれている。

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2007年7月 9日

陶淵明:答龐參軍(來會何れの年にか在らん)

王弘の部下に龐參軍という者があった。陶淵明は王弘を通じてこの人物とも親しくなったようだが、それは龐參軍が高潔の気風を持っていたからであろう。この人物が詩をたしなんだらしいことは、陶淵明の別の文から伺われる。

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2007年7月10日

桃花源記 :陶淵明のユートピア物語

陶淵明の作品「桃花源記」は中国の古代の詩人が描いたユートピア物語として、千数百年の長きにわたって人口に膾炙してきた。日本人にとっても親しみ深い作品である。そこに描かれた「桃源郷」は、理想の安楽世界を意味する東洋流の表現として、いまや世界的な規模で定着しているといえる。

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2007年7月16日

陶淵明:桃源郷詩

桃花源記には詩一首が添えられている。あるいは、この詩に対する序が桃花源記ということなのかもしれない。

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2007年7月17日

閑情賦:陶淵明のエロティシズム

閑情賦は、陶淵明の数ある作品の中でも、古来議論の多かったものだ。陶淵明といえば反俗を旨とし、田園に生きることを謳歌した詩人というイメージが確立されていたから、人間の情念を怪しく描いたエロティシズム溢れるこの作品は、淵明にまとわるイメージから著しく外れていると受け取られてきたのである。

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2007年10月 1日

形影神(陶淵明:自己との対話)

陶淵明は自分自身を形影神、つまり身体と影と精神の三つに分解し、それぞれに話をさせるという珍しい手法を用いて詩を作った。「形影神」がそれである。

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2007年10月 2日

擬挽歌詩:陶淵明自らのために挽歌を作る

陶淵明は晩年、自分自身のために挽歌を作った。擬挽歌詩三首がそれである。何のために、自分自身の死を悼む詩をつくったのか。単なる遊び心からか、それとも陶淵明一流の空想が働いたか。解釈は様々になされうるが、中国史上にも例を見ないユニークな思いつきであることに違いはなかろう。

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2007年10月 8日

自祭文:陶淵明自らを祭る

祭文とは儀式にあたって読み上げられる文章である。原則として散文でつづられた。雨乞いなどの際に作られることもあるが、多くは葬儀にあたって読み上げられたようである。

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2007年10月 9日

陶淵明:飲酒二十首

陶淵明といえば、田園や隠逸、反俗といったイメージとともに、酒のイメージが欠かせない。酒を歌った中国の詩人としては、李太白と並んで双璧となすべきだろう。

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2007年10月15日

衰榮無定在(陶淵明:飮酒其一)

陶淵明「飲酒二十首」から其一「衰榮無定在」を読む

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2007年10月16日

道喪向千載(陶淵明:飲酒其三)

陶淵明「飲酒二十首」から其三「道喪向千載」を読む。

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2007年10月22日

栖栖失群鳥(陶淵明:飲酒其四)

陶淵明「飲酒二十首」から、其四「栖栖失群鳥」を読む。

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2007年10月23日

結廬在人境(陶淵明:飲酒其五)

陶淵明「飲酒二十首」から、其五「結廬在人境」を読む。

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2007年10月29日

秋菊有佳色(陶淵明:飲酒其七)

陶淵明「飲酒二十首」から其七「秋菊有佳色」を読む。

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2007年10月30日

青松在東園(陶淵明:飲酒其八)

陶淵明「飲酒二十首」から其八「青松在東園」を読む。

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