相鼠:役人の腐敗を糾弾する(詩経国風:鄘風)
詩経国風:鄘風篇から相鼠を読む。(壺齋散人注)
相鼠有皮 鼠を相(み)るに皮有り
人而無儀 人にして儀無し
人而無儀 人にして儀無くんば
不死何為 死せずして何をか為さんや
詩経国風:鄘風篇から相鼠を読む。(壺齋散人注)
相鼠有皮 鼠を相(み)るに皮有り
人而無儀 人にして儀無し
人而無儀 人にして儀無くんば
不死何為 死せずして何をか為さんや
詩経国風:衛風篇から「河廣」を読む。(壺齋散人注)
誰謂河廣 誰か謂ふ河廣しと
一葦杭之 一葦もて之を杭(わた)らん
誰謂宋遠 誰か謂ふ宋遠しと
跂予望之 跂(つまだ)って予(われ)之を望まん
詩経国風:衛風篇から「伯兮」を読む。(壺齋散人注)
伯兮朅兮 伯の朅(けつ)なるや
邦之桀兮 邦の桀なり
伯也執殳 伯や殳(ほこ)を執りて
為王前驅 王の為に前驅す
詩経国風:衛風篇から「有狐」を読む。(壺齋散人注)
有狐綏綏 狐有り綏綏(すいすい)たり
在彼淇梁 彼の淇の梁(はし)に在り
心之憂矣 心之(こ)れ憂ふ
之子無裳 かの子裳(もすそ)無からん
詩経国風:衛風篇から「木瓜」を読む。(壺齋散人注)
投我以木瓜 我に投ずるに木瓜を以てす
報之以瓊琚 之に報ゆるに瓊琚を以てす
匪報也 報ゆるに匪ざる也
永以為好也 永く以て好みを為さんとする也
詩経国風:王風篇から「黍離」を読む。(壺齋散人注)
彼黍離離 彼の黍離離たり
彼稷之苗 彼の稷の苗
行邁靡靡 行き邁くこと靡靡たり
中心搖搖 中心搖搖たり
詩経国風:王風篇から「君子于役」を読む。(壺齋散人注)
君子于役 君子役に于(ゆ)く
不知其期 其の期を知らず
曷至哉 曷(いつ)か至らんや
詩経国風:鄭風篇から「將仲子」を読む。(壺齋散人注)
將仲子兮 將(こ)ふ仲子
無踰我里 我が里を踰ゆる無かれ
無折我樹杞 我が樹ゑし杞を折ること無かれ
豈敢愛之 豈に敢へて之を愛(お)しまんや
詩経国風:鄭風篇から「遵大路」を読む。(壺齋散人注)
遵大路兮 大路に遵(したが)って
摻執子之袪兮 子の袪(たもと)を摻(と)り執る
無我惡兮 我を惡(にく)むこと無かれ
不寁故也 故を寁(すみやかにす)てざれ
詩経国風:鄭風篇から「女曰雞鳴」を読む。(壺齋散人注)
女曰雞鳴 女曰ふ雞鳴くと
士曰昧旦 士曰ふ昧旦なりと
子興視夜 子興きて夜を視よ
明星有爛 明星爛たる有らん
將翱將翔 將(は)た翱(かけ)り將た翔び
弋鳧與鴈 鳧(ふ)と鴈とを弋(よく)せん
詩経国風:鄭風篇から「蘀兮」を読む。(壺齋散人注)
蘀兮蘀兮 蘀(たく)や蘀や
風其吹女 風其れ女(なんじ)を吹かん
叔兮伯兮 叔や伯や
倡予和女 倡(うた)はば予女に和せん
詩経国風:鄭風篇から「狡童」を読む。(壺齋散人注)
彼狡童兮 彼の狡童
不與我言兮 我と言(ものい)はず
維子之故 維(こ)れ子の故に
使我不能餐兮 我をして餐(くら)ふ能はざらしむ
詩経国風:鄭風篇から「褰裳」を読む。(壺齋散人注)
子惠思我 子 惠にして我を思はば
褰裳涉溱 裳を褰(かか)げて溱を涉らん
子不我思 子 我を思はずんば
豈無他人 豈に他人無からんや
狂童之狂也且 狂童の狂や
詩経国風:鄭風篇から「風雨」を読む。(壺齋散人注)
風雨淒淒 風雨淒淒たり
雞鳴喈喈 雞鳴喈喈たり
既見君子 既に君子を見る
云胡不夷 云胡(いかん)ぞ不夷(たひらか)ならざらんや
詩経国風:鄭風篇から「子衿」を読む。(壺齋散人注)
青青子衿 青青たる子が衿
悠悠我心 悠悠たる我が心
縱我不往 縱(たと)へ我往かずとも
子寧不嗣音 子寧(なん)ぞ音を嗣がざらんや
詩経国風:鄭風篇から「出其東門」を読む。(壺齋散人注)
出其東門 其の東門を出づれば
有女如雲 女有り 雲の如し
雖則如雲 則ち雲の如しと雖も
匪我思存 我が思ひの存するところに匪(あら)ず
縞衣綦巾 縞衣綦巾
聊樂我員 聊か我を樂しましむ
詩経国風:鄭風篇から「溱洧」を読む。(壺齋散人注)
溱與洧 溱と洧と
方渙渙兮 方(まさ)に渙渙たり
士與女 士と女と
方秉蕑兮 方に蕑を秉(と)る
女曰觀乎 女曰く觀しやと
士曰既且 士曰く既に且(い)きしと
且往觀乎 且つ往きて觀んか
洧之外 洧の外に
洵訏且樂 洵(まこと)に訏(おほ)いにして且つ樂し
維士與女 維(こ)れ士と女と
伊其相謔 伊(こ)れ其れ相ひ謔むれ
贈之以勺藥 之に贈るに勺藥を以てす
詩経国風:齊風篇から「雞鳴」を読む。
雞既鳴矣 雞既に鳴きぬ
朝既盈矣 朝既に盈ちたり
匪雞則鳴 雞の則ち鳴くに匪ず
蒼蠅之聲 蒼蠅の聲なり
詩経国風:魏風篇から「陟岵」を読む。(壺齋散人注)
陟彼岵兮 彼の岵に陟(のぼ)りて
瞻望父兮 父を瞻望す
父曰嗟予子 父は曰へり 嗟(ああ)予が子よ
行役夙夜無已 行役せば 夙夜已むこと無けん
上慎旃哉 上(ねが)はくは旃(これ)を慎しめや
猶來無止 猶(なほ)來りて止まること無かれと
詩経国風:魏風篇から「伐檀」を読む。
坎坎伐檀兮 坎坎(かんかん)と檀(まゆみ)を伐り
寘之河之干兮 之を河の干(きし)に寘(お)く
河水清且漣猗 河水清く且つ漣猗(れんい)たり
不稼不穡 稼せず穡(しょく)せざるに
胡取禾三百廛兮 胡(なん)ぞ禾(か)三百廛(てん)を取るや
不狩不獵 狩せず獵せざるに
胡瞻爾庭有縣貆兮 胡ぞ爾の庭に縣貆あるを瞻(み)るや
彼君子兮 彼の君子は
不素餐兮 素餐せず