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シェイクスピア



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2008年09月22日

シェイクスピアのソネット71  No longer mourn for me

シェイクスピアのソネット71  No longer mourn for me when I am dead(壺齋散人訳)

  私が死んだからといって もう泣かないでくれたまえ
  せめて無愛想で陰気な鐘が鳴り響き
  私の死を世間に知らせている間にしてほしい
  邪悪な虫が住む邪悪な世の中から私は飛び去るのだ

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シェイクスピアのソネット73  That time of year

シェイクスピアのソネット73  That time of year thou mayst in me behold(壺齋散人訳)

  君が私のうちに見るのは一年のうちのあの季節
  冷たい風に揺れる枝には葉もなく
  あったとしても黄色い枯葉が二三枚
  小鳥たちが歌っていた聖歌堂も今は廃墟だ

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2008年09月29日

シェイクスピアのソネット76  Why is my verse so barren

シェイクスピアのソネット76  Why is my verse so barren of new pride(壺齋散人訳)

  何故こうも私の詩には新鮮味がなく
  多様さにも変化にも欠けているのか
  何故時には趣向をかえて
  新たな詩法や変わった言い回しを用いないのか

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シェイクスピアのソネット81  Or I shall live

シェイクスピアのソネット81  Or I shall live your epitaph to make(壺齋散人訳)

  私が生き残って君の墓碑銘を書くことになろうと
  私が墓の中で朽ち果てて君が生き残ろうと
  これからは死でさえも君の記憶を消せないだろう
  たとえこの私が死んでこの世から消え去ったとしても

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2008年10月08日

シェイクスピアのソネット87  Farewell! thou art too dear

シェイクスピアのソネット87  Farewell! thou art too dear for my possessing(壺齋散人訳)


  さようなら 君は私が所有するには価値が高すぎる
  君も自分の値打ちが十分にわかっている
  君の価値の権利証書が自由放免を保障するのだ
  君に対する私の権利は期限切れとなってしまった

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シェイクスピアのソネット89  Say that thou didst forsake me

シェイクスピアのソネット89  Say that thou didst forsake me for some fault(壺齋散人訳)

  私に欠点があるから見捨てたのだといいたまえ
  それに対しては言い訳することがある
  私が足なえだといいたまえ 動き回るのをやめるから
  だが君がいうことに対してとやかく言うのはやめよう

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2008年10月13日

シェイクスピアのソネット91  Some glory in their birth

シェイクスピアのソネット91  Some glory in their birth, some in their skill(壺齋散人訳)

  ある者は家柄を誇り ある者は技術を誇る
  ある者は富を ある者は体力を
  ある者は俗悪とはいえ衣装を誇り
  ある者は鷹や犬や あるいは馬を誇る

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シェイクスピアのソネット94  They that have power to hurt

シェイクスピアのソネット94  They that have power to hurt and will do none(壺齋散人訳)

  人を傷つける力を持ちながらそうしない人
  外見はいかめしいがいかめしく振舞わぬ人
  他人を動かしながら自分は石のように
  動揺せず冷静で誘惑には慎重な人

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2008年10月20日

シェイクスピアのソネット98 From you

シェイクスピアのソネット98 From you have I been absent in the spring(壺齋散人訳)

  春の間私は君と離れて過ごした
  誇らしげな四月は色鮮やかな装いのうちに
  萬物に青春の息吹を吹き込み
  陰気なサターンでさえ笑いかつ踊ったほどだ

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2008年10月21日

シェイクスピアのソネット101 O truant Muse

シェイクスピアのソネット101 O truant Muse, what shall be thy amends(壺齋散人訳)

  美に染められた真理を無視し続けたことについて
  怠惰なミューズよ  お前はどう釈明するのだ
  真理も美も 私が愛する人に依存する
  お前とて同じこと 彼あってこそ威厳がつくのだ

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2008年10月27日

シェイクスピアのソネット102  My love is strengthen'd,

シェイクスピアのソネット102  My love is strengthen'd, though more weak in seeming;(壺齋散人訳)

  私の愛は弱まったのではなく かえって強まったのだ
  仕草に現さないからといって 愛し方が弱いわけではない
  舌があたりかまわずすばらしさを吹聴するような愛
  そんな愛は売り物の愛に過ぎないのだ

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2008年10月28日

シェイクスピアのソネット106  When in the chronicle

シェイクスピアのソネット106  When in the chronicle of wasted time(壺齋散人訳)

  過ぎ去った時代の年代記の中に
  美しい人々が描かれているのを読み
  今はなき貴婦人や紳士たちを称賛しながら
  美が美しい詩句を生み出すのを見ると

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2008年11月03日

シェイクスピアのソネット111  O, for my sake

シェイクスピアのソネット111  O, for my sake do you with Fortune chide,(壺齋散人訳)

  お願いだから あの運命の女神を非難してくれたまえ
  私に悪弊を植え付けた罪深き女神を
  彼女が私のために授けてくれたのは
  世渡りに必要な処世術だけだ

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2008年11月04日

シェイクスピアのソネット116  Let me not to the marriage

シェイクスピアのソネット116  Let me not to the marriage of true minds(壺齋散人訳)

  真実の心と心が結ばれるにあたり
  障害を介入させないようにしよう
  事情が変われば自分も変わり 相手次第で心を移す
  そんな愛は愛とはいえない

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2008年11月10日

シェイクスピアのソネット119  What potions have I drunk

シェイクスピアのソネット119  What potions have I drunk of Siren tears(壺齋散人訳)

  何という妙薬を私は飲んだことか
  それは汚らしいランビキで蒸留したシレーヌの涙
  恐れには希望を 希望には恐れを処方するというが
  勝ったつもりが負けてばかりの有様なのだ

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シェイクスピアのソネット121 'Tis better to be vile 

シェイクスピアのソネット121 'Tis better to be vile than vile esteem'd(壺齋散人訳)

  悪党だと思われるより 悪党であるほうがましだ
  そうではないのに そうだと非難されるくらいなら
  自分はそう感じないでも 他人の目にそう映れば
  正当な快楽も台無しになる

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2008年11月17日

シェイクスピアのソネット127 In the old age

シェイクスピアのソネット127 In the old age black was not counted fair(壺齋散人訳)

  昔は黒を美しいとはいわなかった
  仮にそう思っても美と呼ぶことはなかった
  ところが今や美の正当な後継者扱い
  かえって本物の美が貶められて私生児扱い

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シェイクスピアのソネット128  Oft, when thou

シェイクスピアのソネット128  Oft, when thou, my music, music play'st(壺齋散人訳)

  時折君が音楽を、私に音楽を奏でるとき
  鍵盤は君の優しい指につれて動き回り
  弦は揺れつつハーモニーを発し
  私の耳は陶然となるのだ

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2008年11月24日

シェイクスピアのソネット129 The expense of spirit

シェイクスピアのソネット129 The expense of spirit in a waste of shame(壺齋散人訳)

  恥ずべき放埓のうちに精神を費消すること
  それが淫欲というもの この欲望を遂げるために
  偽証 殺人 流血などの罪もいとわず
  野蛮で過激で卑猥で残忍 とても信用できぬ

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シェイクスピアのソネット130 My mistress' eyes

シェイクスピアのソネット130 My mistress' eyes are nothing like the sun(壺齋散人訳)

  我が恋人の目に太陽の輝きはない
  彼女の唇より珊瑚のほうがずっと赤い
  雪が白いとすれば彼女の胸の色は薄墨色
  彼女の頭には黒い針金が生えている

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