李白の七言絶句「越中覽古」(壺齋散人注)
越王句踐破呉歸 越王句踐呉を破って歸る
義士還郷盡錦衣 義士郷に還って盡く錦衣す
宮女如花滿春殿 宮女花の如く春殿に滿つ
只今惟有鷓鴣飛 只今惟だ鷓鴣の飛ぶ有り
越王句踐が呉を破って凱旋すると、戦士たちは自分の郷里に帰って花を飾ったものだ、呉の国の宮殿には花のような宮女たちが満ち溢れていたのに、今ではその跡にシャコが飛んでいるばかりだ
蘇台覽古との連作で、こちらは越の側に焦点をあてている。勝った越の栄光もいまいづこという趣旨である。
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