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八代草(やつしろそう):花の水彩画


八代草(やつしろそう):水彩で描く折々の花(壺齋散人画)


今年(2008年)の夏に会津の大内宿を訪ねた折に、濃い青紫色に咲いた花を見かけて、しばらくその場に立ち止まり、花の風情を見入り続けたことがあった。花の足元には短冊がさしてあり、それには「八代草:リンドウ科」と記してある。

すっくと伸びた茎の先に、五弁の花が密集して咲き誇り、その花の一つ一つがリンドウの花びらとよく似ている。だが、高く伸びた茎の先に花を咲かせるところが普通のリンドウとは違うし、また葉っぱの形もリンドウのものとはだいぶ異なっている。

ともあれ、何とも言われぬ風雅を感じさせたので、筆者はその姿を何枚かの写真に収め、そのうち水彩画にも描いてみたいと思った。

後日図鑑で調べてみると、八代草とはキキョウ科ホタルブクロ属の多年草であることがわかった。別名をリンドウ咲きカンパニュラともいうとある。一つ一つの花の形はリンドウに似ているが、キキョウの一種ということなのだろう。

この花は名前から連想されるように、九州の八代地方が原産なのだそうだ。阿蘇の山麓に悠然と咲いているのが、本来の姿のようだ。それが何故会津の大内宿に咲いていたか。恐らく品種改良されて、園芸用に栽培されるようになったのかも見知れない。

この花を見たときには、あいにくスケッチ用具を伴っていなかったので、筆者は後日写真をもとにしてこの絵を描いた。よく見れば、小さな花が寄り集まって一つの花のかたまりを作っているのだが、遠目にはこの絵のように、紫陽花のような花房に見える。


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