昨日は3月13日を話題にしたから、翌日の今日は3月14日を取り上げよう。その3月14日といえば、世間普通の人にとってはホワイトデーである。先月もらったヴァレンタイン・チョコレートのお返しに、女性たちに飴玉を贈った男性も多かったことだろう。
最近は飴玉に限らず、女性の喜びそうなものをさまざまに見繕って贈っている鼻の長い男性も多いようだ。なにしろ飴玉程度で喜ぶような女性は、この時勢ではそう滅多にいるものではないから。
ところで毎年の3月14日は、ホワイトデーであるとともに数学の日でもある。数学者たちが日本記念日協会に働きかけて、この日を数学の日に定めてもらったのだそうだ。
3月14日がなぜ数学と結びつくのか。それは円周率の数字に基づいている。読者らも小学校時代に始めて円周率を学んだとき、それが3.14という数字だと叩き込まれた記憶をお持ちだろう。
この数字は幾何学の基本のひとつをなしている。だれでも数学が好きになるか嫌いになるかは、この数字とどれだけ折り合えることができるかにかかっているといわれるほど重要な数字だ。だから数学全体を象徴するものとして、3.14という数字が選ばれたのには、それなりの根拠がある。
円周率とは、円の直径と円周との比率をあらわすもので、この数字を用いれば、円周はもとより、円の面積や球の体積も簡単に計算できる。
円周率の歴史は古く、紀元前2000年ころの古代バビロニアの時代にはすでに、それを3.142857と算出していた。それを今日でも有効な形で証明したのはアルキメデスである。
アルキメデスは円周と直径の比および円の面積と半径の平方の比が同じであることは初めて厳密に証明した。そしてその比率を表す数字を円周率とし、それを223/71>π>22/7とした。
円周率はアルキメデスに従って今日でも、ギリシャ文字のπで表される。無理数であるから有限な数字として表すことができない。3.14のあとには無限に数字がつらなる。
これまでもっとも先まで計算したのは日本人の金田正康という数学者で、彼は1兆2000臆桁以上まで計算したそうだ。もっとも日常の現象を説明するには、そんなに途方もない努力は必要ないという。
さてもう一方のホワイトデーと、その前段としてのヴァレンタインデーの話題についていえば、すでに還暦を過ぎた筆者のような老人にとっては、色めかしい出来事は何も起こらなかった。女性からのありもしない贈り物を期待しているよりは、円周率を考えているほうがボケ防止につながるだろうという、天の配慮があるのかもしれない。
関連リンク: 日々雑感

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