詩経国風:陳風篇から「東門之楊」を読む。(壺齋散人注)
東門之楊 東門の楊
其葉牂牂 其の葉牂牂(そうそう)たり
昏以為期 昏(ゆうべ)を以て期と為す
明星煌煌 明星煌煌たり
東門之楊 東門の楊
其葉肺肺 其の葉肺肺たり
昏以為期 昏を以て期と為す
明星晢晢 明星晢晢(せいせい)たり
城の東門の柳は、葉が盛んに繁っています、ここでこの夕べに会いましょうと約束したのにあの人は来ません、明の明星が赤々と照っているというのに
城の東門の柳は、葉が盛んに繁っています、ここでこの夕べに会いましょうと約束したのにあの人は来ません、明の明星がきらきらと照っているというのに
東門の柳のところに夕方逢引しようと約束した男がなかなかやってこない、そのうち夜が明けて金星が輝くようになった、一夜を待ちわびた女のやるせない思いを歌ったものである
牂牂も肺肺も盛んなさまを表す言葉、煌煌、晢晢はともに光の明るいさまを表す