四月七日(土)午下長津川を散策するに、天晴れ渡りて長閑な陽気なり。遊歩道沿の桜並木ほぼ五分とほり咲き進み、微風をうけて軽やかに伸び広がりたり。遊歩道を一周して調整池の広場に下りれば、芝生の上いたるところ弁当を広げる集団あり。花見を楽しむにはまたとなき機会と見えたり。水溜池には先日まで遊泳しをりしマガモの姿見当たらず。北へ移動せしなるべし。そのまま長津川の流れに沿って船橋の市街地へ向かって進む。小さき流れなれど、深さ十メートルばかり、左岸には崖きり立ちてあり。しかして崖の上部には仕舞屋ひしめき建ちたり。面白きことに、ここには旅に出遅れたりとおぼしきマガモ数羽、水に浮かびてあり。流れは船橋の市街地の手前にて暗渠と化す。ややして天沼公園にいたる。ここにもまた桜花爛漫と開きてあり。公園のベンチに坐して、子どもらの遊ぶ姿を観察す。この数年気候温暖化の影響とて、桜花は三月中に開き散り、月をまたぐことは珍しかりき。今年は入学式にあわせて花見頃となり、新入生たちもさぞ思ひ出に残りしなるべし。船橋の街中にて買物をなし、東武線の電車に乗って帰り来る。午後読書。