世界の中で女性にとってもっとも生きるのが困難な国はアフガニスタン、ついでコンゴ民主共和国、パキスタン、インド、ソマリアの順だった。女性問題の専門家による評価をもとに、Thomson Reuters Foundation が総合評価を下した結果だ。
女性の自立性につながる様々なインディケーター(医療資源、経済的な自立性、性暴力など)のいずれにおいてもアフガニスタンは最悪だった。医療資源へのアクセスは最低で、そのために妊産婦死亡率が10パーセント近くにも達する。女性は経済的に自立しておらず、職業を選んだ女性は絶えず脅迫や暴力にさらされている。
コンゴは、国連がレイプの王国と烙印を押しているように、性的暴力が蔓延している。年間40万人の女性がレイプされているという統計もある。被害者の多くは少女たちだ。
パキスタンは、親の強制によって未成熟な少女たちが結婚させられている。結婚先とうまくいかないと、少女は殺されることもある。家族の名誉のために犠牲を強いられるのだ。こうして年間1000人の少女がいわゆる Honor Killing の犠牲になっている。
インドは、少女を対象にした人身売買が盛んだ。そのほとんどは売春婦にさせられる。インドでは、300万人もの売られた売春婦がいるとされる。インドでは又、女の子の嬰児殺しが盛んだ。男の子を望む親によって、女の子は生まれるや否や間引かれてしまうのである。
ソマリアは、レイプなどの性的暴力が盛んだが、少女を対象にした割礼、つまり女性器切除でも世界的に有名だ。割礼によって命を落とす少女が後を絶たない。
これらの国における女性の状態は野蛮としかいいようがない。こうした国では、せっかく可愛い女の子として産まれたかと思えば間引かれて殺されてしまい、なんとか成長したころには性的奴隷として売り飛ばされてしまう。インドのような国においてもそういう事態が進行しているとは、実に驚くべきことだ。(写真はAP)
(参考)Afghanistan worst place in the world for women, but India in top fiveSurvey shows Congo, Pakistan and Somalia also fail females, with rape, poverty and infanticide rife:BY Owen Bowcott The Guardian
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