ココ・シャネル(Coco Chanel)はナチスのスパイだった、こんな衝撃的な事実を、アメリカ人作家ハル・ヴォーン(Hal Vaughan)氏が近著"Sleeping with the Enemy: Coco Chanel's Secret War"の中で、詳細にあとづけしている。
筆者はまだ原作を読んだわけではないが、AFPの紹介記事によれば、この本は「ココ・シャネルがドイツ情報機関のスパイとなった事情、数多くの任務に就いた理由と経緯、戦後フランスでの逮捕を逃れたいきさつをまとめている」のだそうだ。
ココは、自分自身がナチスの情報機関アプヴェーア(Abwehr)のスパイだっただけでなく、ナチスの大物スパイ、ハンス・ギュンター・フォン・ディンクラーゲ(Hans Gunther von Dincklage)男爵と愛人関係にあった。
ディンクラーゲはヨーロッパにスパイのネットワークを張り巡らせ、ヒットラーの右腕ゲッペルス情報相とはホットラインでつながっていた。ココがどんな因縁からこの男と愛人関係になったかは、原作を読んでのお楽しみということだろう。
これまでも、ココがユダヤ人嫌いでナチスに親和感を抱いていたらしいことは指摘されていたが、彼女がナチスのスパイだったと大胆な論証を提出したものはなかった。もしこれが事実だとしたら、ココ・シャネル像は大いなる変貌を迫られるかもしれない。(写真はAFPから)
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