トビウオ:海の滑空者たち

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トビウオは世界中の温帯の海に分布し、50種類ほどが確認されている。そのうち日本近海には30種類が生息している。伊豆諸島ではこれをとらえて「くさや」という保存食にしているが、匂いが強烈なため、好き嫌いが分かれる。筆者などは大好物のひとつだ。

体は流線型をしており、海上に飛び出すために水中で助走をつけるのに適している。大きな胸鰭と、それよりの一回り小さな腹鰭があり、全部ひらくと4枚の翼がある飛行機のように見える。

彼等は水中を助走して水面を飛び出した瞬間に尾びれで水面をたたき滑空のエネルギーとする。ひとつの滑空が終わって水面に近づくと、再び尾びれで水面を叩き、次の滑空を行う。一度の滑空で最大200メートル、一連の滑空で400メートルも連続滑空したことが観察されている。滑空の最大速度は時速60キロに達するというから、大変な高速飛行といえる。

トビウオが空中滑空をするのは、捕食者から逃れるためだとされている。彼らの天敵はマグロ、カジキ、サバなどである。

筆者はヘリコプターで大島にいったことが何度かあったが、その際に空から会場を見下ろすと、それこそ無数のトビウオが海上を飛び回っていたものである。

なお彼らは集光性なので、灯火でおびき寄せて捕獲する。


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