上の写真(毎日新聞)は6月3日の参議院予算委員会の一齣だ。添え書きによれば、自民党の森雅子議員の質問を聞いているところだというが、ご覧のとおり、理事者席に座っているのは菅さんだけで、周りには誰もいない。
どういうことかと思って、いろいろ調べてみたところ、この日には先日の退陣表明に対する質問やらで、この委員会は大分荒れたということがわかった。だがそういう中で、こんなへんてこな現象が起きたのはどういうわけか。
たまたまこの時間帯の委員会の様子をアップしたビデオ映像があった。それをみると、森議員の質問が始まったころには、菅さんの左隣には野田財務大臣が座っており、そのほかにも何人かの閣僚が周りを取り巻いていた。それがいつの間にか、こんな状態になってしまったようなのだ。
森議員の質問は、「スピーディ」にかかわるもので、答弁者には参考人として原子力委員会の役員が呼ばれていたので、直接矢面に立つことのない閣僚は席を外したということのようだ。
だがそれにしても、総理大臣一人を敵の矢面に残して、みんな退却してしまったというのは尋常な眺めとは言い難い。
菅さんの求心力が地に落ちたことを、象徴するかのような眺めだ。
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