コブラとマングースといえば、実力伯仲、どっちもどっちといったイメージでとらえていた。ところが実際に戦わせてみると、マングースが勝つケースのほうが多いようだ。そのかわいらしい外見には似合わず、結構好戦的で、コブラの背後に巧妙に回りこみ、頭に食いついてとどめを刺す。
たまにコブラが勝つこともあるという。マングースの一瞬の油断をついて飛び掛り、毒牙で相手を制するのだ。
マングースが勝つことが多いので、マングースにはコブラの毒が効かないなどといわれることがあるが、それは間違いだそうだ。マングースといえども、コブラに噛まれると、例外なく毒にあたって死ぬそうだ。
沖縄では、ハブを駆除させる目的で、多数のマングースを放したことがある。ハブもコブラと同じように猛毒を持ち、人間や家畜にとっての大敵だ。
ところが期待に反して、マングースはハブを駆除する代わりに、沖縄在来種の貴重な生き物を狙うようになった。そのほうが楽にエサがとれるからだ。今では個体数も増え、沖縄の生物連鎖を乱すけしからぬ存在になっている。
人間様といえど、時には知恵の使い方において、猿の後塵を拝することもある証拠だ。
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