次荊公韻:蘇軾を読む

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蘇軾の四言絶句「荊公の韻に次す(その二)」(壺齋散人注)

  斫竹穿花破綠苔  竹を斫り花を穿ち綠苔を破る
  小詩端為覓榿栽  小詩は端(まさ)に榿栽を覓(もと)めんが為
  細看造物初無物  細かに造物を看るに初め物無なし
  春到江南花自開  春到れば江南花自ら開く

竹を切り、花を掘り起し、苔を取り払って、詩をおつくりになったのはそれでハンノキをお求めになるためですか、よくよく考えれば造物主は心あって万物を作ったわけではなかった、春が来ればこの江南の地にもおのずから花が咲くというものです


金陵滞在中、蘇軾は王安石と面会した。王安石ははじめ蘇軾が自分を批判するために来たかと身構えたようだが、次第に打ち解けた。二人は政治的な立場は異なったが、ともに仏教を理解し、自然を愛するところ大であった。

そんな二人が詩のやり取りをした。まず王安石(荊公)が作り、蘇軾がそれに次韻した詩を二つ作った。この詩はその二番目のものである。


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