ホッキョクグマは60万年前に出現した

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ホッキョクグマは、いまから約15万年前に、ヒグマと共通の祖先から分かれて出現したとされてきたが、新たな研究の結果、ホッキョクグマの出現は60万年前だったことがわかった。

新たな研究を発表したのは、ドイツの生物学者フランク・ハイラー氏。氏は、ホッキョクグマとヒグマ双方のミトコンドリアの配列を分析した結果、双方ともその歴史が60万年前に遡ることに気づき、共通の祖先から分岐したのは60万年前のことだったと結論づけた。

60年前といえば、中期更新[洪積]世の時代で、地球は厳しい氷河期にあった。その厳しい環境に適応できた結果、北極のような環境でも生きることができてきたわけだ。しかし、そのことが、ホッキョクグマにとっては、新たな試練の種になるかもしれない。

というのも、地球温暖化の影響をうけて、北極の環境は大きな変化が避けられなくなった。ホッキョクグマは、氷の中で子を生み、流氷に乗りながら狩りをして生活している。氷がないと、生き延びることはむつかしいのだ。(写真はロイターから)

なお、ハイラー氏がミトコンドリアに着目したのは、ホッキョクグマの化石が殆ど発見されてこなかった事情を反映している。ホッキョクグマは、死後海底深く沈んでしまうため、後世に痕跡を残すことがないのである。


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