プーチン、ロシア人スパイ団を慰労

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アメリカに検挙された10人のロシア人スパイ団(上の写真:ロイター提供)が、ロシア側に拘束されていたアメリカ側のスパイ4人と引き換えに、ロシアに送還された。プーチン首相はさっそくメッセージを発して彼らの英雄的行為を讃え、一人一人に明るい未来を約束した。

プーチンがこんなことをわざわざ語ったのは、自らがKGBのスパイとして冷戦時代末期のドイツに駐留し、愛国的な行為に従事していたという自負があるからだと推測されている。

スパイとして生きることはつらくて忍耐のいる行為だ、それも自分自身の快楽のためではなく、祖国という抽象的な価値のために自分を犠牲にすることだ。だから彼らの行為を正当に評価し、それに対して相応に報いることは、政治家として当然のことだ、そうプーチンは主張しているかのようである。

だが違う見方をする向きもある。このスパイたちは、ロシアの国益のためというよりは、プーチンの政治的野心のために働かされているというのが正直なところではないかというのだ。

何しろプーチンは、自分を英雄として讃える親衛隊のような組織をもっている。その数は数十万ともいわれる。メドヴェージェフに大統領の権力を渡した後も、首相として強大な力を保持しているのは、親衛隊を初めとする実力装置と、きめ細かな諜報組織を握っているからだ、そうした見方が強い信憑性を伴って流布しているわけだ。

なお、上のスケッチはマンハッタンの連邦裁判所に出頭した10人のスパイたち、左上部の赤毛の女性が、一躍有名になったアンナ・チャップマンだ。


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