ヨーロッパ(とりわけイギリス)のいくつかの都市でスラット・ウォーク(SlutWalk)という小規模なデモが流行っているそうだ。写真にあるように、風変わりな格好をした女性たちが、目抜き通りを練り歩きながら、「わたしたちはスラットよ」と叫ぶのだそうだ。
スラットとは、「だらしがない」という意味がある。「だらしがない」が、性的なだらしなさを連想させ、そこから娼婦という意味を持つようになった。だから女性が自分をスラットとして意識し、それを他者に向かって明言するのは尋常ではない。
この運動はまだ始まったばかりだ。そのきっかけとなった小さな出来事が、今年の1月24日にカナダのトロントで起こった。ロースクールで講義をしていた警察官のサンギネッティが、「セクハラを避けたいなら、性的に挑発的な格好、つまりスラットな格好をしないことだ」といった。それを聞いていた女性たちはカチンときて、この発言は女性を古いステレオタイプに閉じ込めようとする意図を持っていると、反発した。そこから「スラット」という概念が、フェミニズムの新しいあり方を表すようになったというわけなのだ。
この新しいフェミニズムは非常に攻撃的なことが特徴だ。普通の淑女なら顔を赤らめるような言葉(もちろん性的な含意の言葉だ)を平気で口にする。そうすることで、自分にかけられた呪いを払い落とすかのように。(写真はGuardianから)
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