ベルルスコーニ、ストロスカーンと、このところ超エリートによるセックス・スキャンダルが相次いで、良識あるひとびとの顰蹙をかったばかりだが、今度は米下院議員の破廉恥な行為がアメリカ人たちの顰蹙をかった。それもセックス・スキャンダルに似合いの落ちがついて。
問題を起こしたのはニュー・ヨーク選出の民主党下院議員アンソニー・ウィーナー(Anthony Weiner)氏。シアトル在住でツィッター仲間の女性に、自分の陰部を写した映像を送ったところ、当の女性から告発を受けて発覚した。
氏は当初、これをハッカーによる陰謀だなどといってとぼけていたが、ついにとぼけきれず、記者会見を開いて涙ながらに自分がこの映像を送りつけたことを認めた。ついでに、過去数年間に6年の女性を相手に、インターネット・セックスを楽しんでいたと告白。だが、それらの女性たちとは現実にセックスするまでにはいたらなかったし、これまで妻以外の女性とセックスしたことはないなどと弁明。自分はこのことで辞職するつもりはないといった。
こんな氏の言い分を大多数のアメリカ人は、半分はあきれ返って、半分は面白おかしく、受け止めたようだ。というのも、氏の名前をもじったジョークが、早速ネット上に飛び交っているからだ。そんなジョークの中では、ウィーナー氏は決まってペニスの権化として表現されている。
Weiner はWiener と音が同じだ。Wiener は本来ウィンナー・ソーセージのことだが、形の共通性の連想からペニスの意味もある。
ウィーナー氏は議員の辞職は免れるかもしれない。だがこのことで大物政治家への切符は失ったとみていい。彼はなかなか人気があり、次期ニュー・ヨーク市長の最有力者と見られていたのだが、いくら寛容なニュー・ヨークっ子でも、下半身のだらしない男を市長に選んだりはしないだろう。
それにしても、近頃のエリートたちがセックスの誘惑にもろいのはどういうわけだろうか。(写真はAFP)
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