ブリューゲルの風景版画が当時の人々の人気を博した理由は、現代人が旅行パンフレットの写真に見とれる心理と似ている。写真がなかったブリューゲルの時代にあっては、ひとびとは、世の中で評判になっていながら、自分が行ったことのない土地の様子について、風景版画を通じて知ろうとしたのである。
ブリューゲルの生年は1525年から1530年の間だろうと推測されている。というのもブリューゲルは1551年にアントワープの画家組合に初めて親方として登録しているのだが、通常それは21歳から26歳の間になされるのが慣行だったからだ。確定的ではないが、大きく間違ってもいないだろう。
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