世界情勢を読む


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先稿でも述べたとおり、中国共産党結党90周年にあたる今年、中国全土で共産党をたたえる運動が繰り広げられているようだ。その極めつけは共産党の結成を描いた映画「建党偉業」の宣伝、全土にある映画館の9割以上にあたる6000の映画館で上映されている。今のところ中国人が気軽に見ることのできる映画はこれだけで、外国映画はもちろん、国産映画もほとんど上映されていないそうだ。

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ロシア大統領府長官ナルイシキン(Сергей Евгеньевич Нарышкин)が最近来日したが、日本のメディアは黙殺に近い扱いをした。日本政府の待遇はそれ以上にひどかったと、ロシア側には写ったらしい。ロシア政府高官に対するこうした日本側の冷遇振りを、プラウダなどは「面子をつぶされた」といって、批判している。

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お祭り好きのスペインでもっとも人気が高い祭、パンプローナのサン・フェルミン祭(Fiesta)が始まった。7月6日から14日までの9日間にかけて行われ、その間有名な牛追いが催される。

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2009年12月に役人の不正事件を追及していた弁護士セルゲイ・マグニツキー(Сергей Леонидович Магнитский)氏が取調べ中に死んだ事件について、あれは犯罪的な出来事だったと、ロシア大統領メドヴェージェフが非難した。ところが彼の避難する相手は的を得ていないのではないかと、欧米の新聞記者たちは大いに首をひねっているということだ。Russia blames doctors, not police, in death of lawyer Sergei Magnitsky By Kathy Lally

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今日(7月1日)は中国共産党が結成されてから90周年の節目の日だ。共産党政権は、この記念すべき日を大々的に祝った。90周年記念映画「建党偉業」を全国規模で上映し、すべての共産党員に観覧を義務付けたほか、記念出版、展示会、テレビショー、新聞社説など、あらゆる宣伝媒体を動員して、中国共産党の偉業を誇示した。

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ロシアの中道右派政党・右翼運動党(Всероссийская политическая партия <ПРАВОЕ ДЕЛО>)の新しい党首に実業家で巨万の富を持つとされるミハイル・プロホーロフ(Михаил Дмитриевич Прохоров)氏が選ばれた。プロホーロフ氏はかねてよりプーチンを公然と批判し、ホドルコフスキーの釈放を主張してきた人物だ。反プーチン勢力を糾合して、ロシア政治に新しい旋風を巻き起こすことができるか、俄然世界中の注目を集めている。

緊張が続く南シナ海問題をめぐって米中会談が開かれた。6月26日、ハワイでアメリカのキャンベル国務次官補と中国の崔天凱外務次官との間で会談がなされたものだが、双方の主張は平行線に終わったらしい。

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日米2プラス2(外相、防衛相会談)の成果として発表された共同声明の中で、「北方領土問題を解決することで、日露関係の完全なる正常化をめざす」と言及したことに対して、ロシア政府はこの日(6月24日)声明を発表し、「ロシア政府は(アメリカが)南クリル諸島に対するロシアの主権を疑うことは不適切と考える」と表明した。

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4月3日に北京空港で治安当局によって拘束された後行方が分からなくなっていた艾未未(Ai Weiwei)氏が、3ヶ月ぶりに保釈された。当局のコメントによれば、氏は自分の罪状を認めて反省していること、また健康に問題があることを考慮して保釈されたということだ。

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世界の中で女性にとってもっとも生きるのが困難な国はアフガニスタン、ついでコンゴ民主共和国、パキスタン、インド、ソマリアの順だった。女性問題の専門家による評価をもとに、Thomson Reuters Foundation が総合評価を下した結果だ。

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6月10日に中国・広州近郊の新塘で起きた大規模暴動は、12日まで3日連続で続き、14日現在も戒厳態勢が敷かれている模様だ。治安当局は大量の要員を投入して鎮圧に当たっているが、民衆の不満はなかなか収まりそうもないという。

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チェチェン紛争の時代に、チェチェン人女性に対して誘拐殺人を犯したとして、10年の禁固刑を受け、目下保釈中だったロシア人の男が、白昼のモスクワ市内で何者かによって射殺された。警察当局はチェチェン人による犯行の可能性が強いとして捜査している。

柴宜弘氏の「ユーゴスラヴィア現代史」(岩波新書)を読んだ。先日ボスニア内戦の戦犯として国際手配されていたムラディッチが逮捕されたというニュースに接し、スロヴェニアとクロアチア独立に始まったユーゴ解体と、それに伴うすさまじい民族対立を思い出した。そしてあの殺し合いはいったいなんだったのかと、改めて自分に問いかけてみた。その問いかけの延長として、知識を整理する意味で、この本を読んだ次第だった。

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スキャンダル続きの世界の政治シーンの中で、スキャンダルの元祖ともいうべきベルルスコーニ・イタリア首相。ブンガブンガ・スキャンダルで訴追されたにもかかわらず、そんなことは一向意に介しない。大胆不敵な笑顔を振りまき、世界中の常識人たちを憤慨させている。

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ヒトラーが自分の抱いていたアンチ・セミティズムを吐露した最初の歴史的文書・ゲムリッヒ書簡(Gemlich Letter)がロサンゼルスの「寛容博物館(Museum of Tolerance)」によって所有されたのを契機に、同博物館の玄関口に恒久的に展示されることになった。

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「日ロ間で戦争状態を終結させるための平和条約を締結することはもちろん好ましいことだが、たとえ平和条約が締結されなくとも、両国間の友好的な経済的・人的交流を深めることは可能だ」ロシアの副大統領セルゲイ・イワーノフのこんな発言を、ジャパン・タイムズが紹介している。

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ベルルスコーニ、ストロスカーンと、このところ超エリートによるセックス・スキャンダルが相次いで、良識あるひとびとの顰蹙をかったばかりだが、今度は米下院議員の破廉恥な行為がアメリカ人たちの顰蹙をかった。それもセックス・スキャンダルに似合いの落ちがついて。

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ヨーロッパ(とりわけイギリス)のいくつかの都市でスラット・ウォーク(SlutWalk)という小規模なデモが流行っているそうだ。写真にあるように、風変わりな格好をした女性たちが、目抜き通りを練り歩きながら、「わたしたちはスラットよ」と叫ぶのだそうだ。

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6月5日(日)、ゴラン高原でパレスチナ人のデモ隊にイスラエル軍が発砲、20人以上が死亡、300人以上が負傷する事件が起きた。この地域では、5月15日にも衝突事件が起き、2人が死亡、100人以上が負傷する事態が生じている。

「中国遼寧省大連の中級人民法院(地裁に相当)が5月上旬、麻薬密輸罪に問われた70歳代の日本人の男に対し、死刑判決(執行猶予2年)を言い渡していたことが30日、わかった。(読売新聞)」という記事を読んでいささか考えさせられた。

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